塙田回想−その1お客様
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また別に、県庁の工事終了によって来て頂けなくなった方を思い出します。県庁に用があって市外から車でいらっしゃ
っていたKさん。あまり時間がないので、近くの駐車場に入ると電話をいただき、すぐにランチを用意してお待ちしま
した。しかし工事の終了後は、お会いできなくなりました。おそらく県庁の駐車場を利用することになったのだろうと
思っています。
それから、県庁工事には関係なくとも二荒山神社駐車場に車を入れ、あるいは二荒山神社から降りてきて寄って頂いた
方々。ときどきお見えのお客様で塙田の閉店をお知らせできなかった方々、大変気になります。平日の昼時にご夫婦で
来て頂いていた栃木市の方、日曜の14時30分位に見えていた男性(ある時、映画がお好きということで、街中に来
る機会が減ったとおっしゃっていましたが)、たいていランチタイムが終わった頃にお見えになって餃子・ビールセッ
トをご注文いただいた男性(「餃子ならここだよ」と、お客様をご紹介いただきましたね)など。車で動く機会の多い
方はまたお目にかかれるかな、と期待していますが、歩きできていただいた方々とお目にかかれる日がいつかあるので
しょうか・・・
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ある日のランチの時でした。焼き上がったサバを皿に乗せようとしたら、手がすべってサバを下に落としてしまいまし
た。大体がランチタイムは皆さん急いでいます、しかもサバは焼くのに時間がかかります。1回焼くだけで充分時間が
かかっているのに、もう一度?これには参りました。でも、仕方ありません、お客様にお詫びして、時間が大丈夫かど
うか確認して、もう一度。このとき時間がかかったのも何度もいらしているこのお客様だからこそ、また続けてみえま
したが、初めてのお客様で「こんな時間がかかる店には2度とこない」ということになったことや、また気づかない別
の失敗もいろいろありそうです。本当に一回きりの勝負だと思って気をつけないといけないと反省します。
このお客様は出張で宇都宮にいらして、その仕事先が「いつも」に近かったこともあり、まめに寄って頂きました。さ
らにブログにお褒めの文章を掲載していただいて、大変ありがたく勇気づけられるものでした。その後転職されて宇都
宮にいらっしゃる機会がなく、その最後のときにもご挨拶できませんでした。すごく残念なことなのですが、でも思い
返してみれば、先の「2度とくるもんか!」以外でもご挨拶の機会がなくいらっしゃることがなくなったお客様は多い
のだろうと思います。県庁が工事中のときには平日毎日のようにいらしていただいた工事関係の方が金曜の夜に来てい
ただき、「ああ、荷物を持って週末はご自宅に戻られるのだな」と思っていると、翌週明けからはもうお会いできない
のでした。寂しいです。
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2009年1月31日(土曜日)、ランチの営業で通常営業が終了でした。ただ、この夜は常連さんや友人達による
「お別れ会」があり、また2月4日には宴会が入っていましたから完全な終了ではなかったのですが。そして、ランチ
タイム終了の15時、この最後のお客様が“餃子のお持ち帰りはできますか?”とのご希望だったのです。残念ながら
餃子はこの夜の分だけでもう余裕がありませんでした。そこで、今日が最終日である旨をお話したところ、“エッ!、
こんなにおいしいのに、どうしてですか?”と言って下さいます。続けて“どこかよそで開くのですか?”とも聞いて
下さいました。しかし、この時点では「いつも」の継続は決まっていなかったのです。その希望は持っていたし、郊外
で安い店舗兼住宅がないかと探してはいましたが、かなり悲観的な見通しだったのです。そのことをお話しますと、
“そうですか、「いつも」という名前が変わらずに開かれれば、探して行きます。”と新店の予約第1号になってくだ
さったのでした。駒生の方にお住まいの女性の方(お2人と、お子さん)、その後ずっと気になってますが、連絡先を
お聞きしませんでしたから、それきりになっています。いつか“見つけて”おいでいただけるか、楽しみに待っている
のです。どなたか、お知り合いの方で、そんな話をお聞きになった方いらっしゃいませんか?
塙田での2年間、短いようですがいろいろな方にお会いしました。その中から思い出すままに書いていこうと思います。
今この文章を読んで頂いているあなたも入りますが、「いつも」にとって大事な方々の中から何人かに登場していただ
くことになります。